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WEB講師のコーナー

夏祭り出店の販促支援課題についての生徒レポートを読んで驚いたこと

2018年ウェブ概論前期は、同じ時間枠で行われている「ショップ経営」の授業で毎年企画している仲田夏祭りへの出店を広報分野で支援する課題に取り組んでもらいました。Instagramで宣伝して反響を呼んだ生徒、ポスターをコンビニなどに掲載してもらうように足で稼いだ生徒、チーム内の意思疎通に奔走した生徒、といろいろな姿を見ることができました。課題自体もはじめての試みで、こちらも準備しきれないままのスタートを迎え、生徒次第のスケジューリングになりましたが、よく頑張っていました。

また、その活動報告のレポートを読んで、うちの生徒はすごい!と思ったことがいくつもありました。少し紹介します。

完成と洞察力が活きている生徒たちの反響

「色々頑張ったけど、その成果を数字で把握する方法が用意してなかった」

これメッチャクチャ重要なことです。これを書いた学生は自分たちの活動を自己評価としては手放しで良かったと表現できなかったようですが、私から見て十二分の努力が見られた一方で、当日の来客からの手応えを得る手立てがなかったために成功を裏付けることができなかったというのです。

良かったにせよ、悪かったにせよ、取り組んだことの成果はちゃんと計測できるデータとして残して次に繋げることが大事です。本当は授業デザインとしてそのような仕組みを作らなければならないところだったのではないかと自問自答はしますが、自発的にそれに気づいたことは私にとってちょっと驚きでしたし、結果的にはこれも一つのやり方としてありなのかなと思いました。実際の仕事でもきちんとKPIを立てて成果につながるデータの測定をしているかというと意外とそうでもないところが多いのではないでしょうか。KPIは色んな要素で立てることができるため、自分の取り組んでいるテーマ、目標に対して重要な成果指標を設定することができます。成果の数値化で全体に共有する、これはとても大事なことですね。

「企画書をもっと作り込むべきだった」

企画書も、本来は書き方から教えていくべきだったのですが、4月はWWWの基礎知識、5月はHTMLの基礎知識の講義で、6月にはもう合同プロジェクトをスタートさせなければならなかったのでその時間を用意できなかったのが私の今回の反省点です。しかし、こちらもまた、生徒が気づいてくれました。

企画書では、なにを、どのように、いつやる、をしっかりまとめてチームメンバーに共有する必要があります。さらに工程表を作成し、だれが、なにを、いつまでに、を明確にし、やるべきこととそれほどでもないことの優先順位の決定をしておくことが重要です。そのへんの準備がおろそかだと、あとから比較的重要ではないことを蒸し返したり検討に時間を使いすぎるということがしばしば起こります。進行工程表では古典的でシンプルな方法としてはガントチャートがありますが、今回のように複数の作業が同時進行し、どれかが終わらないと次に移れないようなプロジェクトの場合はできればクリティカルパスを作成するのが良いでしょう。これは追々授業でも触れたいと思っています。

最後までやりきること、調整することの難しさ

炎上現場というのはいつかはほぼ必ず経験するけど

予算計画をし、別セクションと意思疎通を図り、その支援をするというワークでしたが、実際の会社同士の仕事でも見かけるように、企画したけどやりきれなかったとか、意見が合わずに雰囲気が悪くなったとか、そうしたよくある問題も実際に発生したようです。ここで大事なのは、問題が発生した事実ではなく、その問題が発生した背景と、それを予防する仕組みづくりに頭を切り替えて振り返り、検討することです。また、リーダーも人知れずいろいろ苦労したことと思います。

誤解を恐れずに言えば、仕事というのはこれの連続のようなもので、だからこそゆとりと柔軟性のある計画、状況対応、安定感ある仕組みづくりが大事なんです。ウェブ開発でも全く同じです。

  • 行き当たりばったりでは何処かでつまずくリスクを抱えて走ることになる
  • 目的と手段の共有をメンバーできちんと確立する
  • 人間関係をしっかり作る(お互いを信頼し会える関係性づくり)

ということを学んでもらえたら、と思います。

来年度に向けて

来年度も多分できると思うけど、本年度の反省を生かしてより充実した体験がそれぞれのポジションで実践できるように他の先生方とよく連携して企画します。このムーブメントはもっともっと熱くなると思います。

「休むと損をする授業」が私のモットーです。楽しくやっていきましょう!

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